石川遼が「優等生」と訣別する日

　しかも、日本ツアー選手権初日には12オーバーの83という最悪のスコア。プレイ中にうな垂れる石川の姿が目立った。2日目にも1mもない距離のパットを外し、しばらく下を向いたまま動くこともできないほどだった。「どうした、石川……」。誰もが、そう叫びたくなるシーンだった。

「15秒ぐらい……」と、石川はその呆然とした瞬間の時間を語った。彼にとっては、長い長い15秒だったに違いない。

　その日本ツアー選手権のちょうど2週間前、石川にインタビューする機会があった。そのとき彼は、こんなことを語っていた。

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